シックハウス対策
ベイクアウトの効果や問題点
室温を上げて化学物質をわざと揮発させることで家具や建材の潜在的な化学物質を減らす方法です。
ベイクアウトとは
シックハウスの原因になるホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなどは揮発性有機化合物(VOC)と呼ばれ、熱で揮発し空中に拡散されます。ベイクアウトはそれを利用した方法で、室内温度を人工的に30~35度まで上げ、化学物質の放出を加速させた後、換気を行う方法です。繰り返しベイクアウトを行うことで、シックハウスの元になる化学物質の量を短期間で減らしていく事が目的です。
ベイクアウトの問題点
以前は有効な手段とされていましたが、最近では期待したほどの効果がでないと言われています。
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ベイクアウトの方法
一回につき最低でも半日以上かかります。 温度を上げるため、火事などの過失が起こらないように注意が必要になります。
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ベイクアウトに効果のあるもの、ないもの
ベイクアウトする対象がはっきりしていないと、効果の判断が難しいと言えます。
効果が期待できるもの トルエンには非常に有効。揮発率が高く、塗料に含まれている場合は、乾いてしまえばそれ以降に新しく揮発することが少ないため、ベイクアウトで一気に揮発させて軽減させる事ができる。 効果が低いもの 接着剤のホルムアルデヒドが原因の場合 接着剤 = ホルムアルデヒドのため、接着剤として存在する限り減らない。 可塑剤(壁紙のビニールクロスに使用されている)の場合 ビニールクロス自体に含まれているため、取り除かない限り効果が少ない。 |
効率的に換気を行う
放出された化学物質を外に出すために換気が必要になります。空気を取り込む入り口と、室内の空気を排出する出口が対角線上にあると、効率よく換気することができます。 対角線上とまでは行かなくても、外気の入り口と、室内からの出口になる二つがセットであることが必要になります。
入り口と出口は、離れた場所にあるほど良いとされます。 十分に行き届かない場合は、扇風機などを使い、部屋の空気を循環させると効率が上がります。