有害物質の対策に
観葉植物の効果
植物には有害物質や細菌を二酸化炭素と一緒に吸収し、空気を正常化する働きがあります。2000年に発表されたデータは話題になりましたが、最近は光触媒の観葉植物(フェイクグリーン)が扱いやすく人気があるようです。
2000年のデータ
化学物質への観葉植物の効果 (金沢経済大学 大藪多可志教授の発表/2000年)密閉された容器に化学物質(ホルムアルデヒド、アンモニア、たばこの煙など)で満たし、観葉植物を入れて計測
ポトス、サンセベリア などの鉢植え (高さ20センチ程度) |
体積300リットルの密閉ガラス容器
化学物質濃度 50ppm (一般的な新築住宅の3~4倍 ) (容器内の明るさは蛍光灯で1000ルクス) |
| 経過時間 | 検出されなくなった化学物質 |
| 約6時間後 | ホルムアルデヒド、アンモニア、たばこの煙 |
| 約15時間後 | 排ガス |
| 約50時間後 | アセトン |
| 60~70時間後 | トルエン |
| 約70時間後 | ベンゼン |
| 約100時間後 | キシレン |
切り花の場合は、観葉植物よりも効果が少くなります。
上の計測数値をもとに算出した場合 ホルムアルデヒド濃度が10~20ppmの一般的な新築の6畳洋間の場合 小ぶりな鉢植え5個で0.08ppm以下(WHOの規制値)まで落とせることになります。
NASAの研究でも同じ効果があると発表されています。 6畳程度に一鉢おくと、ホルムアルデヒド約50~70%、トリクロロエチレン約10~25%、ベンゼ約50~90% が除去できたとのことです。
一部屋に大きめなら1鉢、小さめななら5鉢程度で化学物質に効果的となります。
化学物質の浄化に有効な植物
| ホルムアルデヒド | ポトス、サンセベリア、ポットマム、 ガーベラ、 キビ類、ツツジ |
| ベンゼン | ガーベラ、 ポットマム、ヘデラ・ヘリックス(セイヨウキヅタ) |
| トリクロロエチレン | ガーベラ、ポットマム |
| 共通に有効とされるもの | ポトス、ポットマム、ガーベラ、アロエ |
植物の特徴
| ポトス | 長所:成長が早く、非常に育てやすい。価格も安く、人気がある。 |
| サンセベリア | 長所:乾燥に強く、育てやすい。 短所:寒さが苦手。 |
| ポットマム (菊) |
鉢植えの菊のことをポットマムと呼びます。 長所:種類が多くあり、秋に花を楽しめる。 短所:多肥を好み、病虫害が発生しやすい。 |
| ガーベラ | 日当たりの良い場所を好む宿根草。 長所:種類も多く、花持ちが良い。 |
| ヘデラ・ヘリックス (セイヨウキヅタ) |
ヘデラと略されることもある。常緑のツル性の植物。 長所:生命力が強く、育てやすい。 |
| キビ類 | 穀物のキビで、粟などの仲間。 ホソムギ、スイッチグラス、ミレットなどが含まれる。 長所:ホルムアルデヒドには一番効果が大きい。 短所:室内で観葉植物のように育てるのは難しい部類です。キビ類を1鉢おくよりは、他の鉢を2つ置く方が育てやすいでしょう。 |
※重い化学物質過敏症の人は、化学肥料や防虫剤が使われていた場合、反応する可能性があるので注意が必要です。
